2020年2月9日日曜日

亀の尾とは?在来亀の尾とその仲間たち


復刻マイ(米)ブーム かつての在来種?たち


最近(平成に入ってから)、昔に栽培の途絶えた品種の復刻が相次いでいます。
そうやって日本酒の原料として「幻のお米」使用を謳う蔵も多いようです。

多くの場合は”在来品種”を復刻したかのように宣伝しているところが多いですね(本当はどうだかわかりませんが…)。
そんないわゆる在来品種の中でも

東の『亀の尾』、西の『旭(朝日)』

良食味米の始祖として称されることの多いこの二品種ですが…
本日はこの『亀の尾』についてまとめます。

と言うのも短稈渡船を追え!シリーズで散々思い知りましたが、世間(主に酒造業界)様の稲の品種に対する認識は非常に希薄です。
違う品種名を使ったり、似たような名前だからとひとまとめにしたりと、稲オタクから言わせれば…というかちゃんと「作物としての品種の定義」から言えば間違った用法が平気で使われています。

先ほども「”在来品種”を復刻したかのように…」と書きましたが、先刻のシリーズ【在来種『渡船』について】で紹介していますが、在来種『渡船』として扱われていたのは別種の純系淘汰品種(造語)『滋賀渡船2号』や『滋賀渡船6号』です。

最近復刻して銘柄に設定された『強力』にしても、品種上は純系淘汰の『強力2号』ですが、果たして宣伝はさも在来種を復刻したかのようになっています。

”在来種””純系淘汰品種(管理人の造語)”、この二つは明確に違うものです。
名前の部分で共有している部分があるので統計などでひとまとめにされることが多いですが、稲の品種としては”別種”と考えるべきものでしょう。
※ただし当然例外もあり、岡山県のように純系淘汰品種を名称で区別せずに単一の名称で普及させていた県もあり。


種苗法による品種の定義は以下の通り。

「この法律において『品種』とは、重要な形質に係る特性(以下単に『特性』という。)の全部又は一部によって他の植物体の集合と区別することができ、かつ、その特性の全部を保持しつつ繁殖させる事が出来る一の植物体の集合をいう。」(種苗法第二条第二項)


”純系淘汰品種”は在来種の中から背の低いモノ、出穂期の違うモノ等を選抜して固定した明確な”品種”です。
客観的に品種の区別が出来るものと言えるでしょう。
では在来種は?と言えば、これはかなり雑多雑駁な集団の集まりで、現代の”品種”の定義では定められないものと考えるのが自然で、”概念”に近いものだと解釈できます。

そもそも”品種”とは人間が定めるものですから、明確な基準が無い時代に定められていた”在来種”と言うものは、個々人の主観によって定められた非常に曖昧なものだと言えるかもしれません。


では、本題。
我が山形県の『亀の尾』もかなりの酒蔵で復刻されているようですが…
その正体はいったいなんなのでしょうか?



大正14年時点の『亀の尾シリーズ』

『亀の尾』の成り立ちについてはコチラ【始祖にして起源~『亀の尾』~】で紹介していますが、我が山形県の(篤農家様の)誇る稲品種です。
東北を中心に広がった彼女ですが、当然在来種『亀ノ尾』から多くの純系淘汰品種が生まれています。

各県で選抜を行い、各県で番号を付けますから、当然同じ名前の純系淘汰『亀の尾』が存在したことになります。

「大正十五年一月 道府縣ニ於ケル米麥品種改良事業成績概要」(農林省農務局)に掲載されている『亀の尾』シリーズを見てみましょう。

注!
手書きの資料+古いので文字がかすれてる+難しい漢字が多い
なので、管理人の憶測も多分に含まれます。誤字、意味の勘違いがあるかもしれません。
片仮名部分に濁点が無いのは元からです(道府県(担当者?)によって違う模様)


難漢字&言葉
「縣」=「県」
「稍々(稍)」=「やや」
「分蘖」=「分げつ」
「仝」=「同」、「〃」
「原種」=「現代で言うところの”奨励品種”」
「一石」=「約150kg」(容積の単位なので正確ではないですが・・・)


◯品種名(作付面積ha【反収】)
 特徴:奨励品種にするにあたって、対照品種より優れている点が記述されています。
 沿革:その品種が産まれるまでの沿革です。



◎青森縣(対照品種『亀ノ尾一号』【3.105~3.178石/反】)

◯亀ノ尾一号(9034.6ha【3.248石/反】)
 特徴:稈稍々強 分蘖多ク出穂一斉平年ノ出穂八月十四日米質良 無芒種
 沿革:大正二年在来亀ノ尾ヨリ分離育成シ仝五年ヨリ原種トシテ配布セリ

◯亀ノ尾三号(16,252.1ha 【2.892石/反】)
 特徴:熟期早シ 平年ノ出穂八月八日 米質良 無芒種
 沿革:前種(亀ノ尾一号)ト同シ

◯亀ノ尾五号(17,758.1ha 【2.949石/反】)
 特徴:前種(亀ノ尾三号)ト畧ホ同一ナリ 米質良 無芒種
 沿革:前種(亀ノ尾一号)ト同シ

※作付面積・反収は『亀ノ尾一号』『亀ノ尾五号』は大正九年~大正十三年の五ヶ年平均、『亀ノ尾三号』は大正九年~大正十一年の三ヶ年平均


◎岩手縣(対照品種『岩手早生大野一号』【3.662石/反】)

◯岩手亀ノ尾一号(21,151.8ha 【3.499石/反】)
 特徴:一.在来種ヨリ出穂早シ 二.稈強ク稲熱病ニ犯レ難ク且ツ其倒伏ヲ防グ
 沿革:大正五年度ヨリ純系淘汰ニ着手シ大正七年度ヨリ原種トシテ配布ス

 
◎宮城縣(対照品種『亀ノ尾在来種』【2.142石/反】)

◯亀ノ尾一号(22,702.0ha 【2.347石/反】)
 特徴:在来種ニ比シ生育並ニ成熟斉一ナルノミナラス品質良好ニシテ耐病性及耐肥性幾分優ル
 沿革:試験場ニ於テ大正四年ニ着手シ亀ノ尾在来種ニツキ純系淘汰ヲ施行シ育成シタル品種ニシテ大正九年原種ニ決定セリ

 
◎秋田縣(対照品種『在来亀ノ尾』【2.259石/反】)

◯亀ノ尾一号(37,456.8ha 【2.407石/反】)
 特徴:病害ニ稍強ク米質佳ナリ
 沿革:縣立農事試験場育成、純系分離選出、大正元年着手大正五年原種ニ決定増殖


◎山形縣(対照品種『在来種(亀ノ尾)』【2.973石/反】)

◯亀尾(21,798.7ha 【3.262石/反】)
 特徴:中生種中ノ早生ニ属シ少肥多収ノ経済的良品種ニシテ食味良好且ツ酒造米トシテ賞揚セラル只多肥ニ堪ヘサルト稲熱病ニ弱キヲ欠点トス

 沿革:本縣在来種ニツキ品種比較試験ヲ行ヒ成績良好ナル品種ニ対シテハ随時系統分離ヲ始メ其中優良系統ヲ選抜シテ原種ニ供シタリ
   大正二年分離着手。第一年目八,四〇〇株。第二年目一一一系統。第三年目収量比較二一系統。第四年目収量比較一五系統。第五年目収量比較一◯系統。


 
◎福島縣(対照品種『亀ノ尾在来種』【2.305石/反】)

◯亀ノ尾一号(作付面積実績無し 【2.378石/反】)
 特徴:在来種ニ比シ比較的稈強シ
 沿革:大正六年度純系分離着手七年度五〇系ヲ取リ仝八年以後六年間ノ成績ノ結果原種トセリ


◎新潟縣(対照品種『亀ノ尾』【2.545石/反】)

◯亀ノ尾一号(11,863.0ha 【2.873石/反】)
 特徴:在来種ニ比シ成熟期稍早ク稈長稍短カシ
 沿革:大正五年着手純系淘汰法ニヨリ育成セリ


こんなに多い『亀の尾1号』

どうでしょうか?
『亀ノ尾一号』と一言で言っても、こんなにも多くの『亀ノ尾一号』が存在するんです。
青森では『亀ノ尾三号』と『亀ノ尾五号』が存在しましたね。

各県の配布開始年や「縣立農事試験場で~」のような記載があることから、そしてなによりもそれぞれの性質についての記述が違うことからも、どれも同じ『亀ノ尾一号』でないことは分かっていただけるかと思います。


都道府県青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県新潟県
品種名亀ノ尾一号
他三、五号
岩手亀ノ尾一号亀ノ尾一号亀ノ尾一号亀尾亀ノ尾一号亀ノ尾一号
原種
配布開始
大正五年~大正七年~大正九年~大正五年~大正二年
分離着手
大正十四年~大正五年
分離着手
出穂揃いやすい出穂が早い揃いやすい-中生やや早い
稈(耐倒伏)やや強い強い--多肥に弱いやや強いやや短い
いもち病-強いやや強いやや強い弱い--
分げつ多い------
米質-良好多収・良好--
無し------

※青森県ではこの後『亀の尾6号』『亀の尾10号』が育成された模様
※秋田県の農事試験場陸羽支場(国)では『亀の尾4号』が育成されていた模様(『陸羽132号』の親)

そしてこの資料に記載されている品種はおそらく原種(奨励品種)として採用されたもの、大規模な面積で普及したものに限られていると思われます。
つまりここに記載のない『亀ノ尾◯号』はまた別に存在するという事です。
実際、この時点で既に存在しているかの有名な『陸羽132号』の交配には『亀の尾4号』が使われていますが、ここではどの県でも登場しませんね。(上記※参照)


いろんな県で栽培されていることになっている『亀の尾』ですが、さてそれは一体どの『亀の尾』なんでしょうか?

それは本当に在来種の『亀の尾』ですか?それが保存されていたんですか?
『亀の尾◯号』では?試験場などでは純系淘汰した品種を保管していないですか?

さらに事態を面倒にしている山形縣の『亀尾』。
”の”が抜けていますが、おそらくこれは『亀の尾』でしょうから、山形県では『亀の尾(在来)』と『亀の尾(純系淘汰)』のある意味同名異種が存在していたことになります。

稲の品種としては別種の彼女『亀の尾』は、私個人が所有する貧弱な資料でもこれだけの数が存在します。

まとめ

イメージであって、本当に在来『亀の尾』と似通っていたかどうかは管理人未確認です

全国の酒蔵さん、あなた方はこの事実をちゃんと把握して使ってますか?
では、使っている"品種"は一体どれですか?


現代の日本の稲作で、「お米」の品種は厳格に定義されるようになりました。
買った稲を自家採種しても、固定度が高いのでほぼ同じ特性の稲を数年は作れるほどです。

しかし現代においても、特に日本酒業界では時代に逆行して、明治~大正のレベルの”品種”を取り扱っているようです。
そこら中で使われている『亀の尾』はいったい何者なのか、知るすべは使っている蔵元に訊くしかないですが、聞くべき蔵元は稲についての正しい見識を持っているのでしょうか…?

はい、これはもう浪漫ですね
「古い品種を復活させて使っている」というロマンが大事ですよね(投げやり)


そして『短稈渡船』の調査でも感じましたが、日本酒業界では「稲の品種名を”俗称”もしくは”全くの別名”に好き勝手に変える」ことが常態化しているようです。(しかも”自分ルール”で)
酒類の表示法で縛られていないからってあまりにもフリーダムすぎませんかね?

そして品種名も把握しないで使っている酒蔵さん、そんなので消費者に正しい情報伝えられているんですか?


①まず蔵が言っている「幻の米『亀の尾』」自体が一体何のことを言っているのか
②蔵で使っているお米は一体何なのか

これらを明らかにする。
私のような変態に訊かれたからとかではなくて、消費者は「幻の米」なり「有名な酒米の親」だからこそ買おうって人もいるでしょう(全員が全員そうだとはいいません)。
そんな人たちに「なに使っているかわかりません」「別の品種だけどみんなそう言ってるから」程度の説明でいいんですか?という(国税庁からも言われましたが)社会一般的な”当然論”ではないんでしょうか?

これを「細かいこと言うな」「言いがかりを付けるな」という問題だと捉える方もいるんですが、そういうことではありません。
「何を使っているかわからない」んですから、「良質な酒を造れる『亀の尾』と言えるような品質のお米なのか」すらわかっていないということですよ?
表面上の宣伝だけ「亀の尾」で、あとは酒蔵側の都合だけで種々雑多で質の違う米が使われている(可能性もある)ということです。
「山田錦使用」と書いてあるお酒に実際『美山錦』や『五百万石』が使われていたら問題になるでしょう?


追加リサーチ

こと古い品種の話となると、「人の伝聞」はアテにならないことを思い知りました。
一次情報まで遡らないと確実なことは言えませんが、「浪漫・亀の尾列島~小松光一編著~」(2001年)に記載されていた内容を参考程度に書いておきます。


◯新潟県「久須美酒造」
 蔵の説明では「新潟県農業試験場から1,500粒の種子を譲渡」となっているが、どうやら農水省種子センター(筑波)【現:農研機構ジーンバンク?】から取り寄せた模様。
 ジーンバンクには原産地、収集先の違う『亀の尾』が3種類、『亀ノ尾』が2種類(https://www.gene.affrc.go.jp/databases-plant_search_char.php?type=1)保存されていますが、どれを受け取ったのか不明。
 またジーンバンクでは『滋賀渡船2号』が『渡船2号』として保存されているなど微妙に名前が変わっていることもある様子。
 ということでどの『亀の尾』を取り寄せ、それが在来なのか純系淘汰なのか現時点で不明。
 譲渡を受けた当初は2~3センチの芒があったというのでこれが何か指標になるか?
 JP番号【111485】『亀ノ尾』と【218891】『亀の尾』は芒が非常に少なく極短のようなので除外。
 となると残りは3種類。山形原産とされているのが2種類と東北原産とされているのが1種類。
 …うーん、どういう基準で選んだのか…
 ちなみに似たような復刻をした『神力』はジーンバンクの保存系統全てを栽植して、優良系統を選抜したそうで非常に理解できる内容ですが、『亀の尾』に関しては一切まともな話が出てこない…


◯秋田県能代市「喜久水酒造」
 「青森県から手に入れた『亀の尾』を能代近郊の田圃と大潟村で栽培」との記述。
 後述の内容からしてこれは『亀の尾4号』ということでしょうか?
 しかし喜久水酒造関係者の寄稿もありますが、そこでは「出所は秘密」…うーん…
 しかし青森県で奨励品種とされていたのは『亀ノ尾一号』『亀ノ尾三号』『亀ノ尾五号』の3品種…本当に『亀の尾4号』は青森県に存在したのでしょうか…?
 喜久水酒造では大潟村産『亀の尾』は使わなくなったものの、滋賀県上原酒造、青森県三浦酒造などで引き続き使用した模様。
⇒「青森県の水稲品種」(青森県農林部・青森県農産物改良協会 平成11年4月)によれば、青森県の育成した亀の尾純系淘汰は『亀の尾1号』『亀の尾3号』『亀の尾5号』『亀の尾6号』『亀の尾10号』だそう。
 …うーん…ますます訳が分からない。
 後述しますが少なくとも『陸羽132号』の親の『亀の尾4号』は秋田県出身。
 うーん?
 都合のよさそうな話でまとめると、青森県で有名な『陸羽132号』の親系統と言うことで4号を陸羽支場から譲り受けていて、それをジーンバンクに提供した?(憶測)

◯秋田県大潟村
 農家の方の話では『亀の尾4号』を栽培しているとのことだが、失礼ながら今までのパターンだと試験場に確認するまで断言するのはちょっと…
 秋田県で交配された『陸羽132号』には『亀の尾4号』が使用されていますが、じゃあこの4号はどこで純系淘汰された4号なのか今のところ記述した資料を見つけられません。
 ジーンバンクに保存されている『亀の尾4号』は青森県原産ですが、この4号と秋田で使用された4号が一緒かもそもそもわかりませんし、青森県から提供された4号がそもそも青森県で純系淘汰したものなのかも…
 なにしろ同名異種が多数存在するので非常にわかりにくい。

 おそらく秋田県の試験場からの譲渡と思われるので、そちらに訊けば何かわかるでしょうか?
⇒秋田県農業試験場より回答
 『陸羽132号』の親として使われた『亀の尾4号』は農事試験場陸羽支場(現在の東北農研センター大仙拠点、秋田県大仙市四ツ屋)の育成品種(純系分離)だそうです。
 秋田県農事試験場では現在『亀の尾4号』を系統保存しており、由来は残念ながら不明なものの、大仙拠点から譲渡された可能性が高いのではないかとのこと。
 秋田県で育成された純系淘汰の『亀の尾1号』『亀の尾7号』は残念ながら現存しないとのこと。
 昔はかなり緩い条件で種子を譲渡していたそうなので、秋田県内で種子を手に入れたなら農事試験場陸羽支場の『亀の尾4号』の可能性が非常に高いということが分かりました。
 
  

◯島根県の「五郎之会」
 秋田県大潟村から種籾の供給を受けた、との記述があるので、前述した内容が正しいなら『亀の尾4号』か

◯山形県二井宿「高畠町酒米研究会」
 「山形県の試験場から正当な種籾を入手」とある。
  山形県農業試験場庄内支場では昭和40年頃に阿部亀治氏の子孫から『亀ノ尾』種子を寄付され、品種保存しているというのでこのことかもしれません。
 果たしてそれはずっと阿部家で保存してきた種子なのか、純系淘汰の『亀ノ尾』なのかはわかりませんが…



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短稈渡船とは?~1~【関係諸機関聞き取り】
短稈渡船とは?~2~【各蔵元聞き取り
短稈渡船とは?~3~【在来種『渡船』について】
短稈渡船とは?~4~【番外編 日本酒の品種名表示のルール】



亀の尾(亀ノ尾)
※後の『亀の尾4号』(陸羽支場育成)へ繋がる















5 件のコメント:

  1. 各県の「亀ノ尾」記述からもう現代では参考にできないことがわかりますねこれ……
    育成開始年ぐらいしか各々の系統が別物であることがわからない。ってかきっと同じ名前のものは後の時代で公的機関でも混同されたはず(偏見)。
    栽培特性も、現代の感覚だと「出穂揃う」なんて言われても……ってなりますし。そもそも青森県は「亀ノ尾五号」の記述投げやりすぎません?じゃあ何を持って一号と識別したん?って言いたくなるのは種苗法がある現代人の発想なんでしょうね。

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    1. 一号ではなく三号ですね。すみません

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    2. 「出穂揃う」って言われてみれば興味深い記述ですね…
      要は「在来種レベルはそもそも出穂が揃わない(かなりの幅がある)のが当たり前」ということになりますよね。
      となると、時たま在来種の熟期書いている記述見ますが、そういうのは純系淘汰と混同しているのかもしれません。
      『愛国』も純系淘汰で早生・中生・晩生があったそうですし、本当に在来種と言うものは「概念」なんだなと思い知らされます。

      亀ノ尾シリーズは各地の試験場に当時の記録が残っていればより詳細な比較も出来るのでしょうけども…うーん戦前だしなぁ…それにこれだけのために東北六県+新潟に問い合わせるのもうーん…

      ひとまずこれからはこの「大正十五年一月 道府縣ニ於ケル米麥品種改良事業成績概要」の中の有名どころの品種情報をまとめていきたいと思います。

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  2. 宮城でも25年以上前から亀の尾栽培しています。
    亀の尾の研究感心しました。

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    1. コメントありがとうございます!
      返信が遅くなりまして申し訳ないです(;゚ロ゚)

      『短稈渡船』と違って品種名がすり替えられているわけでもないので、正直言って「亀の尾」関係の調査はそれほど力を入れているわけでもなく、中途半端で止まっています・・・
      各蔵の使っている”亀の尾”の取寄先を特定するにも「秘密」と公言している蔵もあって調べきれないなぁ・・・と思っている次第です

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