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2018年10月14日日曜日

2018年産新米販売 各県どうこう・生産量・価格

2018年、平成最後の秋も10月の半ばに差し掛かっていますね。
各県の新米販売もそろそろ情報が出そろってきたから、内容をまとめりんこだよ♪
しかし動きが鈍いのかニュースになっていない県は情報が少ない。
管理人の脆弱な情報収集能力ではこれが限界だ。
ほう?
動きが鈍いって例えば?
岩手県。
えっ?
ちなみに、2018年度のJA概算金を見ると全体的に値段は上がり気味。
これで4年連続の値上げになります。
い…岩手県産ひとめぼれも微増です(岩手県アピール)!
うむ、我が宮城県も堅実に上昇中じゃ。
確か理由は”業務用米の需要が高まっている”…とかじゃったか?
そう言われることが多いですね。
とは言え、日本のコメ消費量減少は農水省の予想8万tを上回るペースで進んでいるし…そうだね、値上げを単純に喜ぶことはできないんじゃないかな。
値段が上がり過ぎれば、消費者の”米離れ”をさらに助長しかねないからな。

えええ!?
おらたち要らなくなっちゃうの!?
あはは…う~ん…
まぁ当たらずとも遠からず、ってところでしょうか?
えええええええええええええ!?
(誤解しか生まないような回答…)

まぁなんにせよ”米どころ”を自負する県では生き残りをかけた戦いが始まっているってことだろ?
そう言えば~減反政策は廃止になったけれども、
こちらも国の予想に反して~作付面積は増えなかったわね~
不確定要素が多いのが農業の常ですけれども
ここ数年がどの米産地にとっても正念場になることは確かですわね。
よ~し、兎に角見てみよう!
ちょっと!!
わたくしの出番だけなんでないんですのよ!?







北海道

北海道米は2018年度産が近年稀にみる不作。

収量の減から特にエース米で基準が厳しく設定されている『ゆめぴりか』の出荷が滞って各卸に販売できない事態まで発生している様子。
特に認定マークの品質基準を満たす『ゆめぴりか』は前年の約半分、高品質基準となると2割程度しか基準を見たさないという壊滅状態。


そんな北海道では基準を満たさなかった『ゆめぴりか』(9割)と『ふっくりんこ』(1割)のブレンド米をブランド『合組(ごうぐみ)』として販売することを決定。
両者の良いとこどりで、炊飯後時間がたっても粘りと柔らかさを保つことが出来るそう。
新たな試みで今年の危機を乗り越えることが出来るでしょうか?



青森県

新売り文句(?)「さっパリより、愛をコメて」をひっさげて…え?パリったらパリですよ、あのフランスのパリですよ。
さっぱり食感のお米の魅力をもっともっと広めたいと思う情熱のあまり飛んで行ったらしいんですからしょうがないですよ
後追い品種達をけり落とせるか(とはいえ『青天の霹靂』自体、積極的にそういう高級路線を打ち出しているわけでもない)


そんな青森県フラッグシップの『青天の霹靂』は販売は堅調。
生産量約9,000トンの内、県外向けに約7,000トン、県内向けで約2,000トンと、県外重視の販売計画。
概算金額は2017年産額を据え置き14,500円/60kg。

しかしながら2018年度の天候不順から目標収量の540kg/10aに届かない農家が続出し、酷い人では300kg/10aまで落ち込んだとも。
その影響で栽培条件が厳しい『青天の霹靂』に見切りをつけて業務用米として堅調な『まっしぐら』に流れる農家が多くなる、”青天の霹靂離れ”が深刻な様子。
2019年度必要面積2,138ha(1万262トン需要予想)に対して1,566haの作付にとどまる見込みになってしまいました。(前年比16%減708経営体)

収量が取れなければ当然売り上げに影響が出ます、”現在”の営農はもちろん重要で、農家だけを単純に責めるわけにはいきませんが、青森県の未来を担うべき品種が果たしてこのままでよいのかどうか…



秋田県


2010年 山形県『つや姫』
2015年 青森県『青天の霹靂』
2017年 新潟県『新之助』

東日本の中では”高級ブランド米”の開発について明らかに出遅れている感が否めない秋田県。
→「米産県としてトップブランドが無かったのは遅きに失した」(県農林水産部:斎藤部長)

平成27年(2015年)に久方ぶりに秋田県のオリジナル新品種『秋のきらめき』『つぶぞろい』と2大品種を打ち出したものの、正直その後の他県の新品種ラッシュにかき消された感あり。

そんな秋田県でもフラッグシップ(極良食味)米の開発は続行中。
平成26年(2014年)から取り組み、平成28年度(2016年度)には5候補まで選抜。
平成30年(2018年)は最終2候補から1候補への絞り込みを行っています。

登場が待ちわびられるそんな”秋田県最高級米”2022年本格デビュー目標…ってそんなゆっくりで大丈夫なのか、秋田県?
…まぁ遺伝的固定とか原種圃の設置とか種子生産量を考えるとそんなもんなのかなという気がしないでもないですが


2019年2月19日報道によると
穀検による食味試験、消費者や小売業者による食味調査によりいよいよ候補系統を1つに絞ったそうです。
最終的には3月の県や農業団体などが参加する会議で正式決定。
最終候補は『秋系821』【『中部132号』×『つぶぞろい』】。
品種名は今後検討し2020年度に発表する予定。

穀検の食味官能試験では、評価の平均値が他県産の『コシヒカリ』の二倍?の値だったそう。
反収は『あきたこまち』にやや劣る。(「今回は食味に特化したため、栽培のしやすさには目をつぶった」:県農業試験場 川本上席研究員)


※追記※
収量は過去4年間の試験の成績によると、平均して『あきたこまち』より17kg/10a少ない。
登熟期は『あきたこまち』比で12日間遅いとの結果。

暑さと寒さに耐性があり、いもち病にも強いらしい。


岩手県

ニュース記事が極端に少ない。(何故?)

なんといってもフラッグシップ米は『金色の風』『銀河のしずく』の”銀・金コンビ
特に金色の風は今季本格デビュー。

昨年度は食味ランキングで両品種とも「A評価」に甘んじましたが、雪辱を果たさんと燃えている(はず)。


10月13日より県内販売開始。
『金色の風』    1,296円/2kg
『銀河のしずく』  1,026円/2kg


2018年は『金色の風』227ha、『銀河のしずく』1,420haだった作付を増やす方針。


山形県

最強品種『つや姫』を要する山形県は弟分の『雪若丸』がいよいよ本格デビュー!

平成30年度(2018年度)概算金は『つや姫』が過去最高&東北最高の16,000円/60kg、『雪若丸』は13,600円/60kgと決定。(『はえぬき』12,900円/60kg)

9月29日に山形県内でデビューイベントを実施。
10月6日、ザ・キャピトルホテル東急(東京)にてPRキャラクターの田中圭氏も参加してCM発表等イベントを実施。

デビューの今年は約1万トンの生産を見込んでおり、その内の8割はJAが販売。
そのJAが販売する『雪若丸』はすでに9割が事前契約済みという好調。

絶好調の『つや姫』に先導され、続けるか『雪若丸』!?

【続】
2019年2月報道によると

山形県の『雪若丸』は絶好調。

県JAが取り扱う約7,000トンの内、2018年12月時点で県内外含めて約2,400トンが出荷され、なおも各種業者からの手引きは強いそうです。
単純計算で、このままのペースで出荷が続くと新米の時期までに売り切れになる可能性があるそう。
各販売業者の判断に任せる、としたものの、シーズン後半には5kgをやめて2kgの小口販売にするなどの対応が必要ではないか?と嬉しい悲鳴が上がっている様子。

育ち盛りの子供がいる子育て世代を主なターゲットと想定していたそうですが、「『ササニシキ』に似た味わい」のおかげか高齢者層にも受けが良いとのこと。


【山形県の動き】
姫若コンビに加えて『はえぬき』の認知度・ブランド力向上も見込め、県産米が需要増になるという見通しから、平成31年度の県作付面積は5万7,550ha(+884ha)、34万3,000トン(+5,840トン)といずれも増を決定。

まさにトップブランド『つや姫』がけん引し、新登場『雪若丸』もそれを別方面からさらに押し上げる形。
そしてその戦略の基礎を作ったのはなんといっても山形県産米の星、『はえぬき』です。
そんな彼女が姫若に引っ張られて需要が増えている、というのは何とも喜ばしいことです(個人的に)。


2019年産『雪若丸』は2,704haに作付する計画で、これは前年比6割増の大拡大。


宮城県

業務用米『ひとめぼれ』、堅実な需要『ササニシキ』、ニッチな市場を狙う『金のいぶき』に続く高級路線米『だて正夢』が本格デビュー。

いよいよ天下獲りじゃあ!

『だて正夢』の平成30年度概算金額は15,000円/60kg。
301haで生産が行われ、1,500tの出荷を見込んでいます。


2018年10月24日から県内販売開始
【参考価格】
約1,300円/2kg
約3,000円/5kg


2019年産は600haまで作付けを倍増させる計画。


福島県

県オリジナル品種『天のつぶ』は相変わらず低価格(概算金12,200円/60kg)ながら、そのおかげで業務用米としての引き合いは非常に強いらしいです。

秋田県と同じく、高級オリジナル品種路線では出遅れている福島県ですが、これまた同じくこの状況を静観しているわけではありません。

福島県は2021年秋より高級銘柄を市場に参戦させる予定。
『福島40号』『福島44号』の二つの候補品種が今年収穫されました。
2019年春までに消費者、流通業者、飲食業者らを対象とした調査を行い、食味評価を元に1品種に絞り込みを行うそうです。

2020年には10haに植え付け、2021年には100haの作付を目指しています。
最終目標は北海道の『ゆめぴりか』並みの販売額17,000円/60kgとのこと。

福島県ではこの新品種開発関連予算で2018年度に2,500万円の補正予算を組むそうです。

福島の復興をさせるフラッグシップ米になってほしいですね!



新潟県

新品種『新之助』はすでにデビュー済み(二年目)のせいか、いちいち続情報はないようですが…

新潟県の花角知事自ら伊勢丹新宿店でトップセール。
販売額は昨年と同じ3,780円/60kg。
この価格帯と売れ筋を維持できるかが焦点となる年となりそうです。

生産量は昨年の二倍、11,000t(約2,100ha)を見込み…のはずが、干ばつや日照不足などの天候不順の影響か、収量が10,000tまで落ち込み。
ただこれは全国的な傾向。

2019年度産は2,700ha、15,000tを目標に生産するそう。


今年は「まいにち大粒のしあわせ」がテーマだそうです。


頑張れ新潟県!
頑張れ『新之助』!


ちなみに話題になる日本穀物検定協会の食味ランキングには『新之助』の出場はありません。
味に絶対の自信がある新潟県、他機関からのお墨付きはいちいち要りませんとの判断(管理人の勝手な想像)

ぜひ皆さん自身の舌で味わって、判断してみてください!



デビュー3年目を迎える2019年度産は2,680ha(前年比3割増)、生産量は1万5千トン(前年比5割増)に高める計画です。
首都圏など県外でも認知が進んできたとして、ブランドとしての定着を狙います。



福井県


『いちほまれ』

日本一とか謳ってます(態度は最悪)。


2018年産米は約3,000トン。

販売計画では県外向けが約2,000トン、県内向けに約1,000トン。

2018年12月末現在で約1,370トン販売。
県外向けは437トン(販売量の約3割)、県内向けは934トン(販売量の約7割)と県内向けが先行して目標量をほぼ出荷済みの様子。
福井県は好調と言っているそうですが、『いちほまれ』のブランド戦略上、福井県内でいくら売れても実質ノーカウントと見るのが妥当。
この数量が果たして好調なのか…(と管理人は思う)

県外、特に首都圏で売れなければ、高級ブランド米としては成り立ちません。

→続き
2019年3月23日現在の報道によると、約1,700トンを販売し、当初予想以上の好調だそうです。
県内流通分は約1,100トン(増やした?)で、そのうちの8割超となる約900トンが出荷済み(あれ?12月と変わってなくない?)。
県外流通分は約800トン(首都圏約380トン、関西約280トン、沖縄約60トン、中京約40トン)を出荷。


2019年産は800ha、4,000トンの生産。




富山県

昨年はどうもプレデビューに拙速感があった『富富富』が今年度本格()デビュー。

富山県内では10月7日、首都圏では10月11日より販売。

平成30年度概算金額は14,500円/60kg(県産『コシヒカリ』13,000円/60kg)。

当初目標としていた1,000haを大きく下回る531haの作付にとどまりましたが、収穫量2,500tの内約半数に当たる1,000tを首都圏で販売する予定。
木村文乃さんを起用するなどして、約2億5千万円をPRに費やすそうです。

今年度は全量”白米”での販売となるため、都内で玄米販売をする米穀店では取り扱い不可らしいです。
理由は「品質を統一して管理するため」だとか?
ただこれ確実に米穀店から反発食らいませんか?富山県?
→と言うことで。日経トレンディの米のヒット甲子園第五回大会に唯一高級路線品種で不参加

都内では1,500円/2kg、富山県内では1,200/2kgで販売。


ちなみに『いちほまれ』とスズノブさんの店舗前で一般消費者に食べ比べしてもらったところ、6:4で『富富富』が勝ったそうです。


2019年2月
何を血迷ったのか今度は個人販売を許可するそうです。
特栽をしている一部の農家に試験的に…だそうですが、米穀店を敵に回してまで”統一管理”抜かしていたのにあっさり掌返してますよ富山県。
米穀店には一切許可せず、個人農家には条件付きとはいえ許可するとはこれいかに?
詰まるところ「統一管理」なんて負け惜しみ言ってますが、2018年度はそういう米穀店との調整が”出来なかった”のではないのかな?富山県。

負け惜しみと言えば
2018年産の日本穀物検定協会の食味ランキング参加も”戦略的”見送りとかこれまた日本軍の”転身”みたいな負け惜しみを言ってます
品質には自信があるそうですが、栽培技術が確立されていない為、万が一?A評価などになれば『富富富』のイメージダウンにつながるとの懸念から。
デビュー1年目ということで、専用肥料の使用も砂質土の圃場に限られるなど試験的な部分もあり生産面で明らかな準備不足と調整不足、ではなくて試験的な部分が多かったそうです。
県担当者「栽培技術が確立されてからでも遅くはない」←いや遅いと思うんですが

なにもかも後手後手な『富富富』は本当に大丈夫?


2019年産は、ようやく大幅な作付け増に取り組み、1,100haの作付、5,500トンの生産を計画。
2kg袋のみの販売だったものを5kg,10kg袋販売にも対応。
2018年産では精米を県内に限定しましたが、2019年は玄米流通にも対応(やっとか)し、店内で精米するこだわりの米穀店にも売り込むそうです。(やっぱりただの準備不足でしたか、富山県)


石川県

新品種『石川65号(ひゃくまん穀)』二年目の年、9月28日より販売開始。
県産『コシヒカリ』よりも価格を抑えたとのことで、やはり他県の新品種と比べると別路線が際立ちます。


県担当者曰く「将来の県外展開も考えているが、競争が激しい高級路線の土俵に乗るつもりはない」


今年度も昨年に引き続き2kg袋と5kg袋での販売。
全体的な生産量がまだ軌道に乗っていない為、10kg以上の大口販売にはまだ踏み切れないとのこと(Twitterより)

県産米として長く愛される品種『石川65号(ひゃくまん穀)』ですが、北陸三県繋がりで『いちほまれ』や『富富富』と並んで紹介されることも多く、宣伝効果としては良いのかな?
宣伝費を掛けなくとも、宣伝費をかけている他県品種と肩を並べられるってそれだけで知ってもらえますよね。


2019年産は、前年比9割増の1,200haの作付を見込み。
約7,000トンの生産を計画し、『コシヒカリ』より熟期が2週間ほど遅いことから、規模拡大する農家への導入が見込めるのでは、とのこと。

高知県


高知県の新品種『よさ恋美人』は実はとっくの昔の7月30日には販売してました。
「華やかな甘みと香り」がウリの高温登熟耐性を持つ極早生品種。

県産の産地指定の『コシヒカリ』と同程度の価格の2,000円/5kgで販売。


高温に遭った平成30年でしたが1等米比率は80%を超え上々とのこと。
70ha作付、350t生産されました。



鳥取県



鳥取県農業試験場が約20年をかけて開発し…!

というお決まりの文句は置いておいて

鳥取県が将来的に主力の一柱に見据える新品種、鳥系93号『星空舞』が2018年11月2日に県庁でお披露目されました。
命名の由来は「見た目が透き通っていて星のように輝く米」より。

母本『ササニシキBL1号』
父本『ゆめそらら(鳥系IL1号)』≒『コシヒカリSD』×5

と、『ササニシキBL』に『コシヒカリ』の短稈化品種『ゆめそらら』を5回戻し交配した品種です。
これは『富富富』のようなコシヒカリNIL、『コシヒカリSDBL』といったところでしょうか?

高温登熟耐性は「やや強」との評価(この耐性は一体どこから?)
葉いもち病耐性「やや弱」で、穂いもち病耐性の表記がないのは真性抵抗性遺伝子「Pik」の影響かな?(罹病率が低くて判定不能)
耐倒伏性は「やや強」

平成30年度は県内全域の約5.1haで試験栽培
平成31年度(本格デビュー)には300ha、平成32年度(はないけど)には1,000haを計画。
最終的に五年後をめどに作付面積3,000haを目標としており、鳥取県内の主食米栽培面積の25%を占めることになるそうです。

立ち位置としては石川県の『石川65号(ひゃくまん穀)』と同じく”従来コシヒカリと同価格帯”。
高価格帯へと切り込む気はないようです。




まだまだ続く


これは管理人の備忘録的性質のものなので判明次第続々書き足していきます。
神奈川県期待の私も、今年度活躍が見込まれてますよ!
そんな感じで、キヌヒカリ勢は躍進目覚ましいよ!
私もいるクマ!
と、いう訳で
未だ未完、スカスカですが今日はこれで終わりです。




…から2019年2月19日に少しだけ追記しました、だそうです。















2018年5月6日日曜日

平成30年度水稲新品種達の栽培条件・出荷基準~高級ブランド米の覇権はいかに?~

新年度だよ!(今更)
新年度です(今更)。
えと…と言うより、(東北の)田植えの時期がいよいよ本格化ということで…
今日は新興ブランドたちの…
え~っと…なにするんだっけ?
…おいおい
大丈夫かねぃ?
各県新興品種達の今年度の動きを見ていきたいと思います。
まずはちょっとおさらいで、平成29年度の販売状況を確認してみましょう。







〇平成29年度 新興品種販売量/状況

デビュー年
(プレ)
都道府県品種名H29販売量備考
2018年
(2017年)
岩手県金色の風500t
・県内300t
・県外200t
県内向けはH29.12月頭に売り切れ。
2018年
(2017年)
山形県雪若丸160t
・県内80t
・県外80t
県内向けはH29.10月末に売り切れ。
県外向けはH29.12月末に売り切れ。
2018年
(2017年)
宮城県だて正夢250t
・県外224t
・県内 26t
県内向けはH29.11月末には売り切れ(数量不明)
2017年
(2016年)
新潟県新之助6,000t本格販売
2018年
(2017年)
福井県いちほまれ580t
・県内230t
・県外350t
県内分は2ヶ月弱で売り切れ。
県外向けはH30.4月段階で販売量約3割。
2018年
(2017年)
富山県富富富38t
・県内外用19t
・PR試食用19t
…準備不足が販売量に見て取れる…気がする
2017年石川県ひゃくまん穀800tH30.3月時点で精米終了に。
この時点で店頭在庫のみに。




ひゃっはー!
県外向け販売率たった3割だぁ!?
いちほまれ苦戦ざまぁぁぁああぁぁ!!!
…と、こういう言葉に単純に乗せられるようではだめでしてよ?
ああでも…
ちなみに年度変わって担当者変わればもしかして…と思ってもう一回福井米戦略課に問い合わせしましたけれど、また無視、でしたわ…
話を戻すわね~
いちほまれの県外向け販売量350tの3割は約100t、これって雪若丸やだて正夢の販売量より多いわよね~
他のプレデビュー品種に比べて販売量が多いから単純に「全体の◯割販売」だけで比べると不適、ってこともあるわ~
だから単純にいちほまれだけが苦戦、とは言えませんわ。
金色の風やだて正夢は情報が出ていませんもの。
(ただ…年度が変わっても100t強の販売量は正直…どうかしら?)
えと…ちなみに金色の風はH29.11月20日現在で県外向け60t(3割)出荷済みっていう情報がありました。
年度内に売り切れる勢い、とは書いていましたね。
…実際その通り売れ行きが伸びたかはわかりませんが。
平成29年度本格販売となっているのは新潟県の新之助石川県のひゃくまん穀ね~
ただ、ひゃくまん穀は販売量800tと少し少なめかしらね~
プレデビュー”組の福井県のいちほまれ岩手県の金色の風はそれぞれ約500t、ひゃくまん穀は販売初年度もあってどちらかというとこちらに近いかもしれないねぃ。
山形県の雪若丸宮城県のだて正夢は同じような販売量だね!
えと…あれれ?
富山県の富富富の販売量は…ちょっと少なすぎません…か?
気にしないことです。
やはり富富富はデビューには拙速が過ぎ…
気にしないことです。
ええと…
さて、これはこれとして
全品種揃いぶみ、本格販売となる本年度平成30年度をめぐる動きが以下の通りです。
比較対象として山形県産のわたしと
北海道の私が載っているんですもの!









〇平成30年度 新興品種 栽培要件・出荷基準 等


都道府県品種名生産者・栽培要件出荷基準
北海道ゆめぴりか・土壌診断の実施・施肥管理
(窒素過多の防止)
・栽培管理
(登熟気温の確保、水管理、適期収穫)
・収量ではなく品質優先の栽培
※ホクレンの認定マーク付き製品
・アミロース含有率19%未満
・タンパク質含有率7.9%以下
(水分15%換算)
ただし第一区分(目標)は6.8%以下
青森県青天の霹靂・生産者登録制
・栽培条件が良好な地域に作付を限定
・土壌診断の実施
・栽培記録の義務付け
・使用農薬量(成分)50%以上減
・タンパク質含有率 6.4%以下(水分15%換算)
・1等米および2等米
岩手県銀河のしずく・生産者登録制
・市町村平均値以上の経営面積をもつ農家
・『銀河のしずく』作付0.3ha以上
・標高240m以下の水田
・栽培管理マニュアルの遵守
・タンパク質含有率 7.5%以下
(乾物換算)
・1等米
岩手県金色の風・生産者登録制
・県南部の良質のひとめぼれ栽培地域
(標高120m以下の地域に限る。)
・タンパク質含有率 7.5%以下
(乾物換算)
・1等米
山形県つや姫・生産者登録制
・経営面積3.0ha以上の農家かつ『つや姫』作付0.6ha以上
・県内の栽培適地を選定(全水田のおよそ5割が対象)
・特別栽培(農薬及び化学肥料50%以上削減)
もしくは有機栽培の実施(慣行栽培不可)
・全量出荷
・1等米
・タンパク質含有率 6.4%以下
(水分15%換算)
・整粒歩合 80%以上
・食味値 80以上
山形県雪若丸・生産者(生産組織)登録制
・経営規模10ha以上の農業法人
もしくはそれに準する組織
・栽培マニュアルの遵守
・特別栽培、有機栽培の実施もしくは
県等が定める農業生産工程管理(農薬の適正使用、安全管理等)を実施
・原則1等米
・タンパク質含有率 5.7~6.4%程度
(水分15%換算)
・整粒 GL網1.95mm以上推奨
宮城県だて正夢・一定の基準あり?・タンパク質含有率 7.4%以下
(乾物換算?)
・1等米
新潟県新之助・生産者登録制
・「新之助研究会」への参加
・栽培指針の順守
・GAPの実施(栽培記録の義務化等)
・全量出荷
・タンパク質含有率 6.3%以下
(水分15%換算)
・整粒歩合 70%以上
(1等米準拠)
・水分率 14%~15%
福井県いちほまれ・生産者登録制
・地域の担い手農家
・GH評価を受けている農家
・JAS有機、特別栽培、エコファーマー米
・作付面積は0.6ha以上
・全量出荷
・タンパク質含有率 6.4%以下
(水分15%換算)
・整粒歩合 70%以上(1等米準拠)
・粒厚 1.9mm以上
富山県富富富・生産者登録制
・栽培及び出荷基準の遵守
・生産者で組織される地域協議会への参加
・農薬3割、化学肥料(N)2割の削減
・全量出荷
・1等米
・水分率 14.1%~15.0%
石川県ひゃくまん穀・要件無し?
・生産者部会は発足している。
・要件無し?
高知県よさ恋美人・日本一のお米へ!(?)・不明
熊本県くまさんの輝き・栽培適地での栽培
・県が定めた基準の遵守
(熊本県推奨うまい米基準)
・特別栽培、もしくは任意の栽培方法
・栽培技術の向上に熱心な生産者
・検査等級1等、もしくは2等
・タンパク質含有率 6.5%~7.0%以下(水分15%換算)
・整粒 1.85mm以上・水分14~15%


◯【種子更新率100%】は基本中の基本か

上の表では特に記述しておらず、確認できていない品種もあるのですが、”種子更新率100%”、これは全ての品種で鉄板の条件かと思われます。
高級路線指向…というよりは現代の稲作の基本方針として、という意味でひゃくまん穀も区別なく同じだと思われます。

”種子更新率100%”ってつまりどういうこと?
というと…
うーん…
「自家採種しないでちゃんと品質管理された種籾を買いなさい」ってことです。
※稲の品種は本来、栽培を繰り返すうちに自然交配や突然変異などで違った性質の稲が増えることで、品種本来の性質が”ボケて”いきます。
都道府県の試験場や種籾生産農家はそういった事態が起こらないよう、種籾生産時にはそういった異株の除去等を行い、品種本来の性質を保つよう努力しています。
結局、前述した品種の”ボケ”は品質のばらつきや低下に繋がるため、農家の自家採種を禁止して、すべて管理された種籾を使用することを義務付けることで、その品種の品質の安定化を図っています。

種苗法上では自己が生産するための自家採種自体は禁じていないのですが、基本的に各県ガイドラインや要綱・要領で禁止しているようです。


◯【全量出荷】 直売・転売お断り

これもまた品質保持のため。

収穫したお米は全量出荷が義務付けられ、農家さん自身が直接親戚や知り合いに販売するのは禁止されていることも多いようです。(つや姫、新之助、いちほまれ、富富富(?))
地主(田んぼの所有者)に対して小作料代わりに収穫したお米を渡す場合にも、一定の上限が定められています。

魚沼産コシヒカリなら農家から直接買った方がいい、なんて言われることもありますが、新興ブランド米をネットなんかで直販している農家さんがいたら、それ、ガイドライン違反ですよ。ってことになります。

やはり管理外のテキトーな品質のブランド米を流されちゃたまらない、っていう行政・JA側から見た考えですね。



◯【生産者登録制】も近年は定番?

高級路線を目指す!と公称している品種は概ね一定の条件を満たす生産者にのみ生産を許可する認定制度、登録制を導入している様子。

『ひゃくまん穀』には生産者登録制が確認できず、やはり石川県は高級路線から一歩引いた姿勢という事でしょうか?

いまだに不明なのは宮城県の『だて正夢』
彼女だけはどうもネット上で情報が集まりません…
『ササニシキ』・『ひとめぼれ』を生んだ宮城県が「二位じゃダメなんでしょうか?」で済ますわけがないとは思いますし、もう本年度の生産者だって決まっているんでしょうから外部発信していないだけなんでしょうけども…(生産者向け説明会開催の通知はありました。)
ということで彼女に関しては以降記述しません。

あと
(今回から唐突に登場した)高知県の高育76号『よさ恋美人』も未知数。
稲作に力を入れているイメージのない四国でどれほど本気なのか、まったくわからない。
しかしまったくどの記事にも引き合いに出ていなかったが、本当に高知県はどこまで本気なのか…
ちなみに名称公募で決定、2,060通の中から選ばれた名前が『よさ恋美人~よさこいびじん~』


◯【タンパク質含有率】は6.4%以下!

高級路線を目指す!と自称(以下略
水分率15%換算で6.4%がやはり現実的なところで出荷基準となっている様子。
(ただマニュアル上の栽培目標としては6.0%以下を目指している品種も多いようです。)

そしてなぜかこの基準がない富山県『富富富』

一般的に収量を上げるために窒素肥料を多く施肥すると、タンパク質含有率が上がると言われています。
タンパク質含有率が上がると?
炊飯の際にお米が吸水しにくくなり、ふんわり炊けない=マズイ、という解釈が一般的です。
そのため美味しいお米の生産=タンパク質含有率の低いお米の生産、というわけです。


ちなみに単純に【タンパク質含有率】と書いていても、水分率15%換算の場合と乾物(水分率0%)換算の場合がありますので、各県の値を単純比較できない場合もあるので注意。

例えば
タンパク質含有率6.4%(水分15%換算)タンパク質含有率7.4%(乾物換算)一緒です
7.4%(乾物換算)の方が基準が甘い、ってことではありません。
正直消費者の大半はそんなこと知らないでしょうから、数値が低く見えるよう素直に(水分15%換算)で表記すればいいと思うんですが…岩手県と宮城県のこだわりはよくわかりません。

かつて栄養不足の時代には逆に米のタンパク質含有量を増やすための栽培方法が模索されていたというのに…贅沢な時代になりました。
そんな栄養不足の時代、多肥に耐え、高タンパクで日本の食糧事情を支える一端を担ったのが森多早生(と言う一説があります)
大場→東郷2号→森多早生

◯【検査等級=1等米】は当然!(?)

高級路線・高品質米ですよ?
農産物検査の検査等級は、もう言うまでもなく”1等米”!!

…じゃあ1等米って何?

整粒歩合 70%以上
水分率  15.0%
被害粒等 7.0%以下
着色粒  0.1%以下 等々…

1等米、2等米って格付けは結局”見た目”の綺麗さによって決まります。
食味を評価しているわけでは無い点には留意が必要です…がまぁ整粒歩合もよくて被害粒も少なければ必然品質の良い美味しいお米ってことであながち間違ってはいないんですけど実際どうなんでしょうか?

山形県の『つや姫』は検査等級1等米以上の整粒歩合80%を目標に掲げています。

◯【生産条件】はそれぞれ

種子更新率100%、タンパク質含有率、検査等級と共通する(差があっても大同小異)な要件もありますが、こと生産条件になると各県各品種の違いが見えてきます。

ただ
【栽培適地での栽培】
これは共通項ですね。
栽培が不適な地域にまで普及した結果、低品質の流通米によりブランドの評価を落としたというのはよくある話。
生産者からすれば「なぜウチでは作れないのか」となるかもしれませんが、各県同じ轍は踏まぬよう、栽培適地での生産を実施していることが多いデス。


【研究会の結成】
新潟県の『新之助』と富山県の『富富富』はともに研究会や協議会への参加が生産条件にあります。
栽培法の研究、情報の共有、そしてマニュアルの徹底が目標、といったところでしょうか?

石川県の『ひゃくまん穀』の生産者部会って…単なる推進機関なのか…な?
情報発信がなされていないところを見ると明らかに基本慣行栽培に見える『ひゃくまん穀』はやはり本当の意味での『ポストコシヒカリ』ですかね?


【慣行栽培・減農薬減化学肥料・有機栽培】
最大の目玉がこれじゃないですか?(消費者の心をつかむ!的な意味で)

このジャンルで最大の要件を課しているのが山形県の『つや姫』。
最低でも特別栽培(慣行栽培より農薬・化学肥料の両方を50%以上削減)の実施が必要とされています。
化学肥料を50%以上削減するので必然的に有機農法の実施も必要となり、経験のない農家には取り組みにくいのでは?と当初は関係者から懸念の声が上がったほどでした。

同じ有機栽培や特別栽培を謳っている福井県の『いちほまれ』ですが、同時にエコファーマー米(農薬・化学肥料20%減)も認めており、
実際平成29年度の生産量600tの内訳は

有機:特別:エコ=10t:30t:560t

と、慣行栽培に近いエコファーマー米が9割超でしたが…本格生産もこんな比率…なの?

富山県の『富富富』は要件が農薬30%及び化学肥料20%減のみ…タンパク質含有率に続きなんだかいろいろ中途半端な気も…

青森県の『青天の霹靂』で【農薬使用量50%削減】がありますが…化学肥料は?

新潟県の『新之助』が意外なことに明確な記述ナシ。
ただ、この点『富富富』とは違い、『新之助』は食味ランキングへの不参加などを見る限り『魚沼産コシヒカリ』、日本最強の『新潟県産コシヒカリ』を要する新潟県としての確固たる意志を(管理人が勝手に)感じます。
魚沼産コシヒカリは全部有機栽培なのかと
魚沼産コシヒカリは特別栽培を前提にしているのかと
当然有機栽培や減農薬栽培を売りにしている農家もいるんでしょうけども、それがすべてではない…ってことだといいな(管理人の妄想)
※『新之助』に関しては栽培の許可に関して”研究会の指針”という不明瞭な文言があるので、これを見つけられたら、そこに何か明記しているかもしれません。

岩手県の『銀金コンビ』は不明瞭ながら、あくまでも栽培基準の遵守が基本なのかな?


こうして書き並べてみると、改めて山形県の『つや姫』が最低でも特別栽培が義務付けてられており、手間がかかるという点ではナンバーワンです。
ただ新潟県の『新之助』で義務付けられている”GAPの実施”もかなり手間?だそうです(浅学なので詳しくは分かりません)


◯情報開示状況のかけ離れた現況

ここからは管理人の愚痴になるんですが
情報開示状況が各県によって違いすぎます。

というか山形県のように栽培要綱開示している県がありません!(青森県除く)
県のHPや公式HPには”厳しい栽培基準”だの”選び抜かれた生産者”のようなあいまいな用語が並んでいるだけで、実際どう厳しいの?どういう基準なの?という内容が一発で分かるものがないって…
上記の記述内容も生産者募集のパンフや新聞記事からの抜粋が多いデス。
どうなの?これでいいの?
まぁ凄いよ!っていう雰囲気さえあれば、そこまで気にする消費者はいないって話なのか


無論、高級路線か、デビューから時間がたっているか、単純に比較はできないと思うのですが…(あと単に管理人の探し方がへたくそという可能性も…)


山形県の『つや姫』、『雪若丸』はソッコーで栽培要綱が検索のトップに出てきます。
今年度本格始動の『雪若丸』すらトップに出てくるのには驚きです。
他県の新品種は全く公開されていません(見つけられません)。
『つや姫』での経験が『雪若丸』に生かされているのでしょうか。



青森県の『青天の霹靂』もわかりやすいページがありました。
さすが(?)一気にインフレ化した高級ブランド化路線で生き残りをかける青森県のフラッグシップ品種。


富山県の『富富富』はちゃんとしたパンフがありましたので…いろいろ抜けている気がしないでもないですが…
試験販売量と言い、栽培要件・出荷要件等の中途半端さと言い、本当に高級ブランド路線なんて追い求めていいのかい?『富富富』?



新潟県の『新之助』に関しては少し不明瞭なところが多いデス。
やはりこれは確固たる栽培技術、そして品質と食味への自信の表れか?(管理人の妄想)



岩手県の『銀河のしずく』『金色の風』については地方JAの応募ページはあっても、肝心の詳細については…
「栽培要件の詳細は県のページへ→リンク→ページは削除されました」
消すなし!!



福井県の『いちほまれ』はもうどうでもいいやいまいち公式HPが抽象的表現が多くてわかりにくいです。
いちほまれ生産農家さんのブログがあったんでそちらを参考にしました。


石川県の『ひゃくまん穀』は…まぁ慣行栽培が前提なんでしょうからわざわざ発信するような情報が何もないのかな?


熊本県の『くまさんの輝き』も県のトップブランドに!的なことを言っている割には追加情報が全くないんですが…大丈夫?



すんごい長くなってしまった…
なにが言いたかったかというと…

新興品種みんなガンバレ!!!
ただしいちほまれ、テメーはだめだ


でもそれでも

つや姫イズナンバーワン!だじぇ!!!







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