2017年12月18日月曜日

青系187号~青天の霹靂~ 【特徴・育成経過・系譜図・各種情報】

地方系統名
 『青系187号』
品種名
 『青天の霹靂』
育成年
 『平成26年(西暦2014年)? 青森県 県産業技術センター農林総合研究所』
交配組合せ
 『F1【夢の舞×青系157号】×青系158号』
主要産地
 『青森県』
分類
 『粳米』
青天の霹靂ッ!!!だよ!


「こんにちは、さっぱり」

登場も命名もまさにその名の通り、『青天の霹靂』の擬人化です。


どんな娘?

お馬鹿な娘。

本州最北の地、青森県でも育つ元気さと活発さを兼ね備えた娘。

今のところ精神年齢が(なぜか)幼いので、今後大きく成長する可能性も。



概要


農業王国ながら極良食味米というジャンルでは後塵を拝し続けてきた青森県がついに得たエース米。

弥生時代最北の水田があった青森県の「青」、北の空の「天」、雷鳴の「霹靂」をイメージ(って言われても諺としての”青天の霹靂”イメージが強すぎて…)。
青森県の澄んだ空に突如現れた稲妻のように鮮烈な存在になってほしい、食べた人たちを驚かせるほどのおいしいお米になってほしい、との願いが込められています。

とは言え
ネット上ですら天の霹靂”の誤字が目立ち、手書きで書けと言われればほとんどの人が書けないほど難解な漢字が並びます。
ことわざなんだから手書きできなくても変換ぐらいちゃんとしようよ…と思ったり思わなかったり。


粒はやや大きめ(縦長?)。
程よいツヤと、柔らかな白さ。
粘りとキレのバランスがいい、上品な甘みの残る味わいのお米です。
平成26年(2014年)に青森県産米として初めて日本穀物検定協会食味ランキングで特Aを獲得しました。

耐倒伏性は「やや強」。
いもち病抵抗性は、葉いもちが「極強」、穂いもち「強」。
耐冷性も「強」といずれも前代主力の『つがるロマン』『まっしぐら』にも勝る非常に優れた栽培特性を持ちます。

とは言え、見据えた目標は”トップブランド米”。
他県の例に漏れず、品質優先です。
作付は安定した登熟気温が確保できる津軽中央および津軽西北とされています。
他にもタンパク質含量6.4%以下(目標は6.0%)、検査等級と出荷基準が設けられ、生産者も登録制です。

ただし彼女の目指す場所はあくまでも”優秀な青森県産米”、と言う意味で山形県のつや姫や新潟県の新之助などとはまた一線を画しています。
つまり日本国内最高級ブランドになろうというのではなく、「青森県にはこんなおいしいお米があるんだよ」という事を知ってもいたいがための宣伝としての特A獲得であり、品質保持と言う事です。



そんな彼女は非常に珍しい『コシヒカリ』の”来孫”です

○毎年10月10日は彼女、『青天の霹靂』の日です!覚えておこう!(誰得)
 【制定由来:1010=センテン=青天】



育成経過

育種期間は福井県が宣っている『いちほまれ』に準拠するとなんとわずか3年である(キリッ!)←大嘘です。
2012年に特Aぷろじぇくとが開始されたが、独自の取り組みにより交配はその数年前から行っていた(キリッ!)青森県がえーっと50?60?う~年以上かけて蓄積してきた技術と何とやらによって交配した6品種の中から藤坂5号を生み出した技術を基礎に手作業で選抜を…
ホラは止めてほしいし…







すいませんでしたすべて嘘です青森県はとてもまじめですすみません本当に


改めて
交配は平成18年(2006年)。
母本が『夢の舞』×『青系157号』のF1(雑種第一代)、父本が『青系158号』でした。
同年冬に温室で世代促進。
平成19年(2007年)にF2~F4まで世代促進。
平成20年(2008年)にF5世代から個体選抜を開始。
平成21年(2009年)以降、F6世代から系統栽培による栽培と固定が進められます。
平成23年(2011年)に系統番号『黒2392』を付与。
平成24年(2012年)に『青系187号』の地方系統番号が付されます。

”青森県にも特A品種米を”の声が高らかに上がったのがこの年。(研究課題名「あおもり米優良品種の選定試験」・県単予算・2012~2014年度)
当時有望視されていた他4品種『青系172号』『青系180号』『青系181号』『青系182号』とともに『青系187号』もこの選抜に臨みます。

平成25年(2013年)に前述した5品種の中から『青系172号』『青系187号』の2品種が選考に残ります。
各種試験や農家での栽培、日本穀物検定協会の食味官能試験の結果を経て、『青系187号』が先輩格の『青系172号』を下し、特A獲得を目指す青森県の”極”良食味品種として名乗りを上げます。
翌平成26年(2014年)、名称公募が行われ、11月5日、11,049件の応募の中から『青天の霹靂』と命名されました。




日本全国津々浦々に農業試験場があり、数多くの品種があると言っても、青森県の育種はそう簡単にはいきません。
青森県の特殊な環境に適する品種は、そうそう無いからです。
県外で優秀な品種があるから育種に使おう…ということが気軽に行えないのです。
特殊…と言うよりも稲にとって過酷な冷涼な気候下で生まれた『青天の霹靂』はまさに青森県の何十年という育種、技術・努力・実績、その結晶といっても過言ではないでしょう。(正直この点、どこぞの『い○ほまれ』のエセ宣伝とは訳が違います。)



※Kayさんからの情報提供を頼りに執筆させていただきました。
 ありがとうございます。


系譜図

青系187号『青天の霹靂』 系譜図

3 件のコメント:

  1. 手書きで何も見ずに書けと言われたら大変なのはわかりますけど、ネット上でよく見る誤字「晴天の霹靂」は、米品種名としてだけじゃなく日本語としても間違いなので、気をつけて欲しいなぁと日々思いますw
    改めて見ると、ロゴの色彩が格好良いですよね……!
    可愛くて格好良い青天ちゃん、ありがとうございました!

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    1. 正直言うと…青って食欲減退色って言うじゃないですか。
      ですから初めてこのロゴマーク見たときは「食品にこんな色使って大丈夫かよ青森県…」なんて考えていましたが…

      人間慣れるものですね。
      今ではデザインも素直にカッコイイ!と思えるようになってまいりました。

      晴天…じゃない青天ちゃんは良くも悪くもまだまだ若い(青森県の極良食味米路線戦略もまだまだこれから)ので今後の成長に期待しています!

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  2. 結構そういう声が多いですが、それを言うなら滋賀県の「みずかがみ」も青い琵琶湖イメージのパッケージなんで(むしろあっちが青天の影響??)、目を引くってことが重要なのかも。

    あと、育成経過を少しだけ。以下は「青系187号」が新配布系統となったときの説明資料から。
    2006年に「北陸202号(夢の舞)/青系157号」のF1を母本、「青系158号」を父本とした交配を行い、同年冬にF1世代、翌年にF2~F4まで温室で世代促進、2008年にF5世代を個体選抜、2009年のF6世代以降は系統栽培による選抜と固定が行われました。2010年から生産力検定や特性検定(耐冷性や耐病性調査)を開始、2011年に系統番号「黒2392」がつき、さらに翌年2012年に「青系187号」として奨励品種決定試験に供されました。
    そして「特Aプロジェクト」のメインとなって2014年に新品種候補となり、公募で「青天の霹靂」という名称が決定します。

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