2017年11月13日月曜日

福井県のポストコシヒカリ『いちほまれ』さんに対する疑問徒然(暴走気味です、お許しください)

1.福井県は「『いちほまれ』は平成23年に育種開始。育種期間6年」と言っているが

「親元の『富山67号』と『イクヒカリ』の人工交配は平成19年」

やっぱり育種期間6年じゃないんじゃないのか福井県?(10年ですよね?)
食味値なんかは盛大に盛るくせに、変なところで鯖を読む福井県。なんなんでしょう?



いちほまれのトコでも書いているんですが…


『1.育種期間6年』について
新しい記事を発見して、その中で福井県の冨田部長の発言?がありました。

やはり違和感しか感じない…


ポストコシヒカリ(今の『いちほまれ』)の育成が始まったのは平成23年だ。
でも交配は数年前に行っていた。←?
通常育種は10年以上かかるというのに、社会や農業の情勢はどう変わるかわからない。
だからいろいろな交配を行った材料をストックするという福井農試ならではの対応を行っていた。←?
ポストコシヒカリの育成を始めた平成23年に、当初の育成目標に合うようなストックがあった。
ポストコシヒカリの『目標に合った候補』20万種を1本1本手植えした→選抜・育成。

はい…はい?
記事を書いた人の解釈によるものなのか、冨田部長様が…いやそれなりの立場の人だと思うんですけど…なんでこんな言い方になるかな…
育種のカギを握る交配に関して(予測できる・あるいは予測できない)社会情勢、農業政策、気候変動あらゆる変動に対応できるよう(予算や圃場の広さもありますから無限にとはいきませんが)可能な限り多様な交配を試すのはどの試験場だってやってることではないのですか?(やってないのかな…)
しかも
『いちほまれ』の耐倒伏性や耐病性の高さは無論、高温登熟障害に対する耐性も10年前に交配したのならばそれほど革新的で奇抜な交配組み合わせとも思えませんが…(すくなくとも温暖化を予想できないようなご時世では既になかった…ハズ)育成途上の『てんこもり』を親株に使ったのならばまだ話は分かるんですが、『いちほまれ』の交配した頃にはとっくに育成終わってませんでしたっけか…?
なんだかなぁ…オーソドックスですよねぇ…
福井農試は色々交配したストックを持ってて、ポストコシヒカリのプロジェクトが立ち上がったから、ストックの中から『目標に合った候補』を選んで育種を開始した…?
そもそも世代促進しかしていないストックの中から育成目標に合ってる候補をどうやって選んだんですかね?
『コシヒカリ』を育成した時のように取り合えず交配した中から探してみようかなんて、まさかそんな本当の(悪い意味での)『コシヒカリを育てた技術』を使ったなんてオチではないですよね?

いえ、言われていることはわかるんですよ。
平成23年にポストコシヒカリ開発のプロジェクトが立ち上がって、(福井県から?)育種目標が明示された、と。

今(平成23年)から交配していたのでは最低でも10年はかかってしまう、と。

独自?の取り組みで様々な交配組み合わせをしていた福井農試には育成途上(世代促進中)の『てんこもり』×『イクヒカリ』の後代雑種(の他にも交配組み合わせがあったかもしれませんが)があり、『ポストコシヒカリ』の育種目標と一緒だった、と。

これなら育種期間を短縮できるよー、と。

だから平成23年が育種開始で、6年の育種期間なんだよ、と。

なんだかこじつけというか理由の後付け臭い…気がするんですよねぇ…
プロジェクトが立ち上がる数年前から、福井農試では既に次世代の主力品種用の交配・育種を始めていて、あとから県の予算が本格的についた、って話ならわかるんですが…(個人の偏見ですよ!)
色々交配してたら、急にプロジェクトが立ち上がったので、その育種目標に合うストックから選抜しました!って…なんとも違和感…
「急な要請にも応えられるくらい豊富な交配をしているんだよ福井農試は!」って言いたいようなんですが、【目標設定】→【交配親選定】→【交配・選抜】の流れが常識として頭に染みついている私にとっては、なんだか福井県の対応が後手後手というか…たまたまうまくいっただけじゃない?な感じが…
育種という行為自体多分に『偶然』が大きく働くことは理解しているつもりで、「結果良ければすべてよし」だとは思うんですが、でもあんまり褒められた話じゃないんじゃない…ですよね?
ってそんなこと米を食べる消費者には関係ない話ですし興味もないでしょうし、『いちほまれ』の味や品質にはまったく関わりのない話…のように思えるんですが、ですが、ですよ?
正しい情報を正しく伝えないような組織は、他のことでも情報を正しく伝えてないんじゃないか…と心配になってしまいます。


ちょっとなんなんですよの!
わたくしばかり批判するような内容ばかり!
管理人!
うるへー!
なんだか気になるんだよ!仕方ないだよ!

なっ…なにが気に入らないというんですの!


選抜作業を「1本・1穂手作業で」とか「20万種から!」とかいちいち凄いことのように宣伝してるあたりだよ!

日本全国津々浦々他の試験場の方々は手作業での選抜をしていないのか!?
機械刈り取りで楽してるのか!?

日本全国津々浦々の他の試験場では100種200種の中から選抜しているのか!?
ひとつの品種がそう簡単に見つかるものなのか!?
う…


普通だわ!(多分)普通のことだわ!
選抜作業が地道で華やかさのないひたすらでひたむきな【手作業】なのは!
選抜元が数万、数十万になるのは!
我々の食卓はそうした一般人にほとんど知られていない『日本全国』の試験場の職員・育種関係者の方々の努力に支えられているのであって、福井県が、いちほまれだけ別格なのか!?そうなのか!?
こうなるともうなんだかすべてが嘘に見えるわ!
食味官能試験0.70ですら怪しく見えるわ!
『嘘は言ってない』けどなんだか変な操作とかされてそうだわ!
さぁさぁさあ!どうなんだいちほまれ!
お前の本当はどこにあるんだよぅ!?
うう…


がるるるるぅぁ!
はい、そこまでにしておきなさいな。
この状況を裏返せば、いちほまれも福井県も、後にはもう引けないわよね~
人でも何物でも、強い光を受ければその分だけ影は濃くなりますわ。
コシヒカリの姿を見てきた貴女ならこの意味、わかってますわよね、いちほまれ?
…はい。
知名度が上がれば当然批判も増えますわ。
そういう事にも、少しづつ慣れなくてはね。
とは言っても、こんな育種関係の細かい事を、しかも詳細情報が明かされる前に決めつけて批判しているようなのは放っておいていいですわ。
福井県関係者もプロなんですからそう誤情報を流し続けるようなことはしませんわよ。(多分…)
もけ!?
はぁ~い
墨猫さんは寝る時間よ~
じゃあ~
いちほまれも、おやすみなさいね~
…がんばるのよ
…!
はい…ですわ…
わたくし…頑張ります!

3 件のコメント:

  1. 仕事で彼女のパンフレット手に入れたのをきっかけに少しばかり考えたことをコメントします。
    「いちほまれ」パンフレットは公式サイトに比べるとかなりまっとうでした。相変わらず20万株とは言ってますが、育成期間6年という不確かな言い方はしてませんし、食味試験結果も相対値であることがわかりやすい表記になってました。また栽培方法でグレードを付けていることや出荷基準もサイトで見るよりわかりやすい印象です。
    パンフレットは通常、米屋さんや試験場でしか入手できないこと、そのパンフレットにサイトより詳しい情報を載せることを考えると、福井県のブランド米関連部署は「最初にネットで知る→詳しく米を知りたくて買う」を消費者の行動モデルとして想定してるのかなーと。
    「詳しくはWebで」の真逆のことをしているのですが、昨今の情勢からすると戦略としては面白みがあるとは思いました。……悪い言い方をすると「ネットだけ見てるやつはにわか」という態度なのかもしれませんが。

    ちなみに、ちゃんと食べました。確かにコシヒカリ系譜の美味しい米でした。なぜ正攻法で売ろうとしないのか……

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    1. 『いちほまれ』の"形振り構わず"という姿勢も理解できないこともないんですが…

      北海道の『ゆめぴりか』、山形県の『つや姫』は”コシヒカリを超える米”に近い評価をすでに得ていて、知名度も抜群です。
      新潟県の『コシヒカリ』、もとい『魚沼産コシヒカリ』に至っては言うに及ばず、です。
      その新潟県ブランドの後ろ盾を得ている『新之助』にも、現実問題大きく水をあけられているというのが客観的な評価になるでしょうか。

      そんな状況でも、何としてでも勝たなくてはならない!
      …というのは分かるんですが…分かるんですが…


      で!
      そのパンフレット見てみたいです…
      そのうち一般公開するでしょう…か?

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  2. 「いちほまれ」を育成期間6年といってしまうと「青天の霹靂」の育成期間は3年になってしまうんですけどね……
    どこの試験場でも突然なんらかの名目で特別な予算が下りて数年後に品種をすぐに出せ、と言われることはあるし、そんなときは手持ちの系統でより良いものにより良いデータを与えるための実験をするのが普通ですが、その予算が下りた年を育成開始とは試験場目線なら絶対に言わないと思います。
    だから、サイトのその記述は県側の目線で、試験場関係者は校正させてもらえてないだけだと信じたいです。

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